InterSystems サポートプラットフォーム最新情報 Q2-2023
InterSystems IRIS data platform がサポートするプラットフォームやフレームワークを取り巻く変更点について、みなさまから良く質問をいただきます。この記事では、サポート対象プラットフォームで最近おこなわれた変更点や今後予定されている変更点に関する情報を共有させていただきます。ただ、将来の予測は難しい側面があり、ロードマップは約束されたものではないということを十分ご理解くださいませ。
IRIS 本番環境用オペレーティングシステムと CPU アーキテクチャ
Red Hat Enterprise Linux
- 最近の変更点
- RHEL 9.2 と RHEL 8.8 が 2023年5月にリリースされました。Red Hat はこれらのリリースを4年間サポートする予定としています。InterSystems は「マイナーOSバージョン認証」と呼ぶ新しいプロセスにより、RHEL 9.2 で IRIS の動作検証を行う予定です。このプロセスでは、マイナーOSのアップデートによって弊社製品の動作に明確な違いは見られないことを確認いたします。
- RHEL 9.2 がリリースされたことで, Red Hat は RHEL 9.1 のサポートを終了しました。 これは RHEL 8.0以降、Red Hat が採用している "奇数/偶数" のサポートサイクルに沿っています。
- RHEL 8.4 の延長サポートは 2023年5月31日で終了します。これにあわせて、IRIS もこのバージョンのサポートを終了しました。
- 今後予定されている変更点
- RHEL 9.3 リリースが 2023年後半に予定されています。 このリリースは Red Hat のルールでは短期間サポートになると思われるので、本番運用に採用されることはお勧めしません。
- 過去の変更点
- IRIS 2022.1.2 で RHEL 9.0 のサポートを追加しました。 9.0 は Linux Kernel 5.14、Open SSL 3.0、Python 3.9 にそれぞれ更新されたメジャーOSリリースになります。
- IRIS 2022.2.0 から RHEL 7.x のサポートを終了しました。 RHEL 7.9 はそれより前の IRIS バージョンでは今もサポート対象です。
- Red Hat のリリースライフサイクルについては こちら をご覧ください。
Ubuntu
- 最近の変更点
- Ubuntu 22.04.02 LTS が 2023年2月22日にリリースされました。InterSystems は現在、「マイナーOSバージョン認証」と呼ばれる新しいプロセスを通じて、Ubuntu 22.04.02 上で IRIS の動作検証を行っております。現時点の結果は良好です。
- 今後予定されている変更点
- Ubuntu の次期メジャーバージョンは 2024年4月に予定されています。
- 過去の変更点
- IRIS 2022.1.1 で Ubuntu 22.04 のサポートを追加しました。 22.04 は Linux Kernel 5.15、Open SSL 3.0.2、Python 3.10.6 にそれぞれ更新されたメジャーOSリリースになります。
- IRIS 2022.2.0 で Ubuntu 18.04 のサポートを終了しました。 Ubuntu 18.04 はそれより前の IRIS バージョンでは今もサポート対象です。
- IRIS 2022.1.1 およびそれ以降のコンテナは Ubuntu 22.04 をベースとしています。
- Ubuntu のリリース履歴については こちら をご覧ください。
SUSE Linux
- 最近の変更点
- SUSE Linux Enterprise Server 15 SP5 は現在パブリックベータです。私たちは SUSE が 15 SP5 を Q2後半から Q3前半にリリースされると予測しています。リリースされた後に IRIS のサポートリストに追加予定です。SP5では、Linux Kernel 5.14.21、Open SSL 3.0.8、Python 3.11 となる予定です。
- SUSE for Linux Enterprise Server 15 SP3 の一般サポートは 2022年12月31日で終了しましたが、延長サポートは 2025年12月まで継続される予定です。
- 過去の変更点
- IRIS 2022.3.0 で SUSE Linux Enterprise Server 15 SP4 のサポートを追加しました。 15 SP4 は、Linux Kernel 5.14、OpenSSL 3.0、Python 3.9 にそれぞれ更新されたメジャーOSになります。
- SUSE ライフサイクルについては こちら をご覧ください。
Oracle Linux
- 今後予定されている変更点
- 過去の経歴から、Oracle Linux 9 は RHEL 9.2 をベースとし、2023年後半にリリースされると予測されます。
- 過去の変更点
- IRIS 2022.3.0 で Oracle Linux 9 のサポートを追加しました。 Oracle Linux 9 は、RHEL 9 をベースとしていますので、 Linux Kernel 5.14、OpenSSL 3.0、Python 3.9 にそれぞれ更新されたメジャーOSになります。
- Oracle Linux のサポートポリシーについては こちら をご覧ください。
Microsoft Windows
- 今後予定されている変更点
- Windows Server 2012 の延長サポートは 2023年10月で終了します。このプラットフォームをまだ利用されていれば、ぜひ移行の計画をよろしくお願いします。Windows Server 2012 は IRIS 2023.2 ではサポートされません。
- 過去の変更点
- Windows のサポートに関しては、IRIS 2022.1 で Windows Server 2022 を追加して以降、変更はありません。
- Microsoft のライフサイクルについては、 こちら をご覧ください。
AIX
- 今後予定されている変更点
- InterSystems は OpenSSL 3.0 のサポートに関して、IBM と密接に連携しています。OpenSSL 3.0 は、IBM がさらに先の TL リリースに含める意向のため、IRIS 2023.2.0 には含まれません。IBM は AIX 7.2 および 7.3 向けに OpenSSL 3.0 のリリースを検討しています。Open SSL 3.0 のために、IRIS 2023.3 のリリースのタイミングを同時期にあわせることができそうです。
- 過去の変更点
- AIX のサポートに関しては、IRIS 2022.1 で AIX 7.3 を追加し、AIX 7.1 を終了して以降、変更はありません。
- AIX のライフサイクルについては、こちら をご覧ください。
コンテナ
- 今後予定されている変更点
- IRIS コンテナのタグは "2023.2" のように「年+リリース」のタグのみになる予定です。以前はコンテナのタグにビルド番号が使われていました。これにより、みなさまのアプリケーションでは、リリース時の最新メンテナンスビルドを利用することが可能となります。
- あわせて新しいタグ “latest-em” と “latest-cd” を追加しました。それぞれ、最新の EM および CD のバージョン情報が含まれます。これらのタグは、デモやサンプルコード、開発環境に便利にお使いいただけます。
- また、プレビューコンテナに新しいタグ “-preview” を追加予定です。これにより、どれが最新 GAリリースかが分かりやすくなります。
- これらの変更は 2023.2 リリースから適用されます。 詳細な情報は 6月にあらためてお知らせいたします。
- 過去の変更点
- IRIS コンテナにおけるマルチ・アーキテクチャの公開を始めました。これにより、例えば 2022.3.0.606.0 のタグを持つコンテナをプルすると、お使いの CPU アーキテクチャ (Intel/AMD/ARM) にあわせた正しいコンテナがダウンロードされます。
IRIS 開発環境用オペレーティングシステムと CPU アーキテクチャ
MacOS
- 最近の変更点
- IRIS 2023.1 で MacOS 13 のサポートを追加しました。
- 今後予定されている変更点
- MacOS 14 が間もなく発表され、今年後半のリリースが予定されています。
CentOS
- CentOS/CentOS Stream のサポート終了を検討しています。 これは以下の理由によるものです。
- Red Hat はここ数年、開発者プログラムを運用しており、本番環境以外には無料ライセンスを開発者に提供しています。CentOS を利用中の開発者は、このプログラムを利用して RHEL に変更することが推奨されています。
- CentOS Stream は現在 RHEL の "アップストリーム" となっているため、RHEL には含まれないバグや機能が存在します。これらは日々更新されるため、このプラットフォームでビルドを行う開発者の問題となります (私たちのテストメンバーを含みます)。
- CentOS のサポートに関しては、IRIS 2022.1 で CentOS 8-Stream を追加し、CentOS 7.9 を終了して以降、変更はありません。
InterSystems コンポーネント
- InterSystems API Manager (IAM)
- IAM 3.2 はこの四半期にリリースされました。本バージョンから、コンテナイメージのベースが Alpine から Amazon Linux に変更されています。
Caché ならびに Ensemble 本番環境用オペレーティングシステムと CPU アーキテクチャ
- 過去の変更点
- Cache 2018.1.7 で Windows 11 のサポートを追加しました。
InterSystems サポート・プラットフォームに関するドキュメント
InterSystems サポート・プラットフォームに関するドキュメントにて、サポートリストの正式な情報を入手いただけます。
- IRIS 2020.1 サポート対象プラットフォーム
- IRIS 2021.1 サポート対象プラットフォーム
- IRIS 2022.1 サポート対象プラットフォーム
- IRIS 2023.1 サポート対象プラットフォーム
- Caché & Ensemble 2018.1.7 サポート対象プラットフォーム
以上になります。もし追加で知りたい情報がございましたら、ぜひコメントなどを通じてお知らせください。
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