InterSystems IRIS, IRIS for Health, InterSystems スタジオ 2023.2 リリースのお知らせ
インターシステムズは InterSystems IRIS Data Platform、InterSystems IRIS for Health、InterSystems IRIS Studio のバージョン 2023.2 をリリースしました。
2023.2 は Continuous Delivery(CD)リリースです。2023.2には多くのアップデートや拡張機能が追加されています。
リリースハイライト
プライベートウェブサーバ
本リリースより以下の点が変更されます:
- InterSystems IRIS インストールではプライベートウェブサーバがインストールされなくなります。管理ポータルやその他の組み込みウェブアプリケーションにアクセスするためには、外部ウェブサーバの接続を構成する必要があります。インストール時にApacheウェブサーバ(Microsoft Windows以外のすべてのプラットフォーム)またはIIS(Microsoft Windows)が既にシステムにインストール済みの場合、ウェブサーバを自動構成するオプションが選択可能です。
- InterSystems IRIS コンテナにプライベートウェブサーバは同梱されません。コンテナ内インスタンスの管理ポータルにアクセスするには対応するウェブゲートウェイコンテナをデプロイする必要があります。
アナリティクスとAIの強化
IntegratedML での時系列予測: IntegratedML で1つ以上の時間依存変数の将来の値を予測できるようになります。こちらの英語ビデオ IntegratedMLを使用した時系列予測 (4分)をご覧ください。
InterSystems Reports 2023.2: このバージョンには Logi Reports v23.2 が組み込まれています。以下の新機能が含まれます:
- Page Report Studio の機能が強化され、レポートサーバからのカスタマイズが可能になりました。
- 追加のブックマーク管理機能
InterSystems Adaptive Analytics 2022.3: このバージョンには AtScale バージョン 2023.2 が組み込まれています。以下の新機能が含まれます:
- Azure環境で Microsoft PowerBI をサポートするためのトークンベース認証 (InterSystems がこの機能を要望しました)
- パフォーマンス管理向上のため、キューブ単位で指定したタイミングで集計ビルドをスケジュールする機能
- 使用状況メトリックダッシュボード
開発者向け機能の強化
InterSystems SQL - 安全なクエリ中止: このリリースでInterSystems SQL に実行中のステートメントを中止し、実行により使用されていたメモリや一時領域などを安全に開放する新しいコマンド CANCEL QUERY が追加されました。
速度、スケールとセキュリティの強化
SQL パフォーマンスの改善: このリリースには InterSystems SQL のさまざまな処理に対する改善が含まれています。これらの改善はユーザには100%透過的です:
- グローバルイテレータでは、ObjectScriptを使用せずに、インデックスおよびデータマップを参照する処理の多くをカーネル内部モジュールで実行します。
- Adaptive Parallel Execution (APE; アダプティブ並列実行) フレームワークでカラムナーストレージを含むクエリに初めて対応しました。APEでは個別の並列サブクエリをプリペアして実行するのではなく、メインクエリとして同じクエリキャッシュクラスを並列ワーカーコードとして生成します。
カーネルレベルのパフォーマンス改善: このリリースには、ユーザに透過的なカーネルレベルのパフォーマンス改善が複数含まれます:
- グローバルモジュールは可能であれば物理的に連続したビッグストリングブロックをサイズの大きい単一のIO操作で読み取ります。ビッグストリングブロックには長い文字列やカラムナーストレージのデータが含まれます。
- ミラーリングではエージェントチャネルを通したジャーナルファイルの読み取りおよび書き込みにサイズの大きな非同期IOを使用してミラーエージェントのスループットを大幅に改善します。
相互運用性とFHIRの強化
マルチスレッドFHIR DataLoader:FHIRのDataLoader, HS.FHIRServer.Tools.DataLoader をマルチスレッド処理するように強化しました。これにより並列処理が使用可能になり、使用可能なCPUリソースに応じてパフォーマンスを大幅に向上できます。
FHIR DataLoader を使用した NDJSON のインポート: InterSystems IRIS for Health 2023.2 は DataLoader に NDJSON バンドルをインポートする機能を追加しました。これはデータをバルク FHIR で出力するシステムにとって重要です。
$everything 入力パラメータ _since のサポート: Patient と Encounter リソースタイプにおいて $everything 入力パラメータ _since をサポートするようになりました。
FHIR インデックスパフォーマンスの向上: InterSystems IRIS for Health 2023.2 では FHIR インデックスパフォーマンスを向上させています。
ドキュメント
ハイライトされた機能の詳細は以下のリンクにあるドキュメント(英語)をご覧ください:
- InterSystems IRIS 2023.2 ドキュメント, リリースノート, 非推奨、廃止された機能
- InterSystems IRIS for Health 2023.2 ドキュメント, リリースノート, 非推奨、廃止された機能
こちらのアップグレードチェックリストも併せてご確認ください。
ソフトウェアの入手方法
CDリリースには、サポートされているすべてのプラットフォーム用のクラシックインストールパッケージと、Dockerコンテナ形式のコンテナイメージがあります。サポートされるプラットフォームのリストについてはサポートプラットフォーム一覧(英語)を参照してください。
インストーラパッケージ
各製品のインストーラパッケージは WRC Directの製品ダウンロードページから入手できます。評価サービスのサイトからもキットを入手できます。このバージョンの InterSystems IRIS Studio が利用可能です。WRC Direct コンポーネントのページから入手できます。
コンテナイメージ
InterSystems IRIS、IRIS for Health および関連コンポーネントのエンタープライズエディション、コミュニティエディションのコンテナイメージはInterSystems コンテナレジストリ(ICR)のウェブインターフェースから入手できます。
このリリースのビルド番号は 2023.2.0.227.0 です。